今回はExcel初心者の方に向けてExcelのいろはのをご紹介する記事の第三回目になります。
今回は”絶対参照”と”相対参照”の違いや引数の指定の仕方など、Excelを利用する中で覚えておきたいポイントをご紹介いたします。
絶対参照と相対参照
- 絶対参照と相対参照とは?
そもそも、セル参照とは、数式にセルの番地を指定することをいいます。
Excelのセル参照は大きく分けて、[絶対参照]と[相対参照]といった2通りの方法があります。
・絶対参照:参照するセル番地が常に固定される参照方式で、[$A$1]のように[$]を付けることで絶対参照となり、数式をコピーすると、どの数式も全て同一のセルを参照します。 ・相対参照:参照先が数式に連動して変化する参照方式で、数式をコピーすると、コピー先のセル位置に応じて参照先のセルが自動的に変化します。
このように、絶対参照と相対参照ではセルの参照条件に違いがあります。
絶対参照させたい場合は[$]と直接文字を入力するのでは無く、キーボードの[F4]キーを使用すると、
セルアドレスに固定を示す[$]が自動で参照先に入力されますので覚えておきましょう。
ちなみに、[F4]キーを繰り返し押すと、行のみ、列のみを絶対参照にでき、これを”複合参照“といいます。
ここで、相対参照と絶対参照の使い分けの必要性を簡単に掛け算のセル参照にてご説明します。
- 連続入力の失敗例(相対参照でコピー)
列Aの数値[2]と1行目の数値を掛け合わせ、その答えを列と行が交差するセルに表示させます。
セル[B2]に[=A2*B1]を入力し、セル[E2]までオートフィルで連続入力します。
オートフィルって何?という方はこちらの記事を合わせて読んでみてください!
すると、参照セルのアドレスが変化してセル[E2]の数式が[=D2*E1]となり、計算結果が[48*5=240]となってしまいました。
これでは連続入力ができていないので、表計算として成り立っていませんね。
- 連続入力の成功例(絶対参照でコピー)
まず、セル[B2]に入力した数式を修正します。
セル[B2]をクリックし、数式バーの[A2]をドラックして選択し、キーボードの[F4]キーを押すと
[A2]が[$A$2]に変わりますので、[ENTER]キーを押して確定します。
そしてもう一度オートフィルにて連続入力を行うと今回はしっかりと正しい結果が連続入力されていますね。
これが相対参照と絶対参照の使い分けになります。
引数の指定の仕方
関数で計算の対象となる[引数]には、数値などのデータが入力されたセルやセルの範囲を指定できます。
セルやセル範囲の指定は、キーボードから直接入力が可能なほか、セルのクリックやドラッグ操作でも指定することが可能です。
また、引数にセルやセル範囲を指定する場合は、[参照演算子]と呼ばれる記号が用いられます。
- 参照演算子とは?
参照演算子 | 意味 |
A1:B7 | セルA1からB7までの全てのセル |
A1,B7 | セルA1とB7 |
参加者!A1 | [参加者]シートのセル[A1] ※シート名が数字や空白を含む文字で始まる場合など、シート名に よっては[’](シングルクォーテーション)でシート名を囲む必要がある。 |
それでは最後にセル参照の指定方法をご説明します。
- セル範囲を指定する
まず、引数にセルを指定するには、目的のセルをクリックすれば良いだけです。
画像のように、複数のセルを指定したい場合は、目的のセル範囲[B3~D5]をドラッグして選択しましょう。
そうすると、上図[B3:D5]のように、最初のセルと最後のセルの間に[:(コロン)]が自動で入力され、範囲が指定されます。
- 離れた場所のセルを指定する
このように、引数に指定したい複数のセルを、[ctrl]キーを押しながらクリックしていきます。
そうすると、上図[B3,B5]のようにセルアドレスの間に[,(カンマ)]が自動で入力されセル範囲が指定されます。
これらはExcel関数を使用していく中で、基本中の基本であり、必ず覚えておきたいポイントですね。
今回は以上にてExcelの基礎解説を終わります。
コメント