はじめに
Excelは名簿や住所録、その他のリストを作成する際などにも良く使用する機会があるかと思います。
しかし社内の中で共有されている資料では、多くの人が手を入れることで表記の不統一(半角文字と全角文字の混同)がおこりがちです。
正直それではスマートではないですし、文字列を検索した際にもヒットしないことが
あったりとあまり効率的にはよくありません。
不規則に入力された文字列を統一(全角文字や半角文字どちらか一方に)させる関数は複数ありますが、しっかりとその関数の規則性を理解すればどの関数も簡単に使用できます。
そこで今回は複数ある文字列に関する関数の中でも簡単な上に仕事でかなり
重宝されるASC関数という、全角文字を半角文字に統一する便利な関数をご紹介します。
ASC関数の使い方
今回は簡単に住所録で試してみましょう。
このように例として上部には記号も空白も全角文字で入力している氏名欄[A3.A4.A5]ですが、下部には半角文字に統一した結果を表示させます。[A7.A8.A9]
まず、半角文字に統一させたい対象のセル[A7]に[=ASC(A3)]を入力します。すると[A3]のセルで苗字と名前の間に全角文字でスペースが入力されているものが下部セル[A7]では苗字と名前の間が半角文字のスペースに変換されていますね。
これがASC関数の基本的な使い方になります。
TRIM関数をあわせた便利な使い方
応用編としてこちらで紹介しているTRIM関数を組み合わせることで、
苗字と名前の間に全角文字でスペースが複数入力されている物を
半角文字でスペース1つに変換させる方法も紹介します。
先ほどの住所録で試してみましょう。
今回はASC関数の引数にTRIM関数[ASC(TRIM())]を使用します。
関数の引数に関数を使用することを関数のネストといいます。
これは応用が効き、様々な関数に使用できますので覚えておきましょう。
まず先ほどと同じように変換後の文字列を表示させたいセル[A7]に[=ASC(TRIM(A3))]を入力します。TRIM関数内の引数は変換したい対象の文字列のセル[A3]を入力してください。
すると上部セルでは全角文字で苗字と名前の間にスペースが2つ入力されていたものが、関数使用後の下部セルでは半角文字のスペース1つに変換されていますね。
下のセルにも同じ条件を与えたい場合は関数を入力したセルをアクティブ(クリック)にし、右下をクリックしたまま該当のセルまでドラック(オートフィル)すれば反映されます。
覚えておきたいのが、TRIM関数の規則として次のような法則があります。
- 文字列の先頭や末尾に挿入されているスペースはすべて削除
- 文字列の間に挿入されているスペースは、1つだけを残してすべて削除
この規則性を利用し、ASC関数のような全角文字を半角文字に変換するといった規則性のある関数と組み合わせることで
様々なパターンで入力されて規則性のないリストや資料を統一した文字列で表示させることが可能になります。
業務などでかなり使用頻度が多い関数だと思いますので是非ともマスターしましょう!
これでASC関数の紹介を終わります。
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