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Ansible AWX をインストールする機会があったので、備忘録を兼ねてここに手順を残しておきます。
CentOS7の後継となるOS、AlmaLinuxにインストール方法はこちら。
AWXの新しいバージョンのインストール方法は下記からどうぞ。
インストール環境
- ホストマシン
- Windows7 Professional 64bit
- VirtualBox
- ゲストマシン(仮想マシン)
- CentOS7.9
CentOS7のインストールは以下の記事を参考にして下さい。
事前準備(OSSのインストール)
ここでは、Docker-Compose を使用してインストールを行います。
必要なパッケージは以下になります。(カッコ内はインストール時のバージョンです。)
- Ansible (2.9.18)
- Python (3.6.8)
- Docker (20.10.6)
- Docker-Compose (1.18.0)
以下のコマンドを実行し、パッケージをインストールします。
*rootユーザで作業する前提のコマンドになっているため、必要に応じて先頭にsudoを付けてください。
yum -y install epel-release yum install -y ansible python3 docker-compose yum-utils libselinux-python3 yum-config-manager --add-repo https://download.docker.com/linux/centos/docker-ce.repo yum install -y docker-ce docker-ce-cli containerd.io
ちなみに下記のコマンドで各OSSのバージョンを確認することができます。
ansible --version python3 -V docker --version docker-compose --version
次に、Dockerを起動させます。合わせて、OS起動時に自動で立ち上がるように設定を行います。
systemctl start docker systemctl enable docker systemctl status docker
ここで、OSの再起動を行います。
shutdown -r now
Ansible AWXのインストール前設定
まずは、AWXのダウンロードを行います。
下記のリンクからAWXのダウンロードサイトに移動します。
ここでは過去のバージョン含めた全てのAWXをダウンロードすることが可能です。
作業はホストマシンのWindows端末でGoogleChromeを使用しています。
ここでは、少し古いですが、バージョン「15.0.1」をダウンロードします。
サイトの下部にある「Previous(前のページに戻る)」「Next(次のページに進む)」ボタンをクリックすることでページを移動できます。
ここでは、zip形式のファイルをダウンロードします。tar.gz形式もあるので好きな方で構いません。
ダウンロードファイル名:awx-15.0.1.zip
ダウンロードしたファイルをゲストマシン、つまりCentOS7からアクセスできるフォルダに格納します。合わせて、zipファイルを解凍しています。
私はVirtualBoxの共有フォルダを設定しているため、そこに配置していますが、設定していない方は、WinSCP, FFFTPなどのFTPクライアントでCentOS7上に転送して下さい。
VirtualBoxの共有フォルダを設定しておくと何かと便利なので、以下の記事を参考に設定しておくことをおすすめします。
次に、インストールの設定を行うため、ダウンロードしたファイルを解凍したフォルダ内にある下記のファイルを修正します。
格納パス:.\awx-15.0.1\awx-15.0.1\installer
ファイル名:inventory
修正箇所が複数あるので、上から順に修正していきます。
既存の記載についてはコメントアウトするので、コメントアウトせず直接修正する方と行数がズレますので注意して下さい。
・1行目:python3のインストール先を設定
localhost ansible_connection=local ansible_python_interpreter="/usr/bin/env python3" ↓既存の記述をコメントアウトして追記 #localhost ansible_connection=local ansible_python_interpreter="/usr/bin/env python3" localhost ansible_connection=local ansible_python_interpreter="/usr/bin/python3"
・66行目:postgresのデータの格納先を設定
postgres_data_dir="~/.awx/pgdocker" ↓既存の記述をコメントアウトして追記 #postgres_data_dir="~/.awx/pgdocker" postgres_data_dir="/var/lib/awx/pgdocker"
・73行目:docker_composeのデータの格納先を設定
docker_compose_dir="~/.awx/awxcompose" ↓既存の記述をコメントアウトして追記 #docker_compose_dir="~/.awx/awxcompose" docker_compose_dir="/var/lib/awx/awxcompose"
・154行目:AWXのプロジェクトディレクトリを設定
#project_data_dir=/var/lib/awx/projects ↓既存の記述がコメントアウトされているので、コメントアウトを解除 project_data_dir=/var/lib/awx/projects
Ansible AWXのインストール
いよいよ、AWXをインストールします。
まず、AWXのインストールディレクトリに移動します。
cd /media/sf_share/awx-15.0.1/awx-15.0.1/installer/
Ansibleコマンドを実行し、インストールを開始します。(インストールにはそれなりに時間が掛かります。)
ansible-playbook -i inventory install.yml
以下のように表示されるとインストールは完了です。
PLAY RECAP ************************************************************************************************** localhost : ok=15 changed=7 unreachable=0 failed=0 skipped=91 rescued=0 ignored=0 [root@localhost installer]#
動作確認
ここでは、動作確認として、画面に接続してみましょう。
ホストマシンのWindowsから接続します。
ブラウザを起動し、URLに「http://{CentOS7のIPアドレス}」入力します。
ここでは、「http://192.168.99.103」を入力しています。
以下の画面が表示されると正常にインストールが完了しています。
ログインも試してみましょう。「ユーザ名」と「パスワード」を入力して「サインイン」ボタンをクリックします。
この記事の通りにインストールした場合は、以下の設定になっています。
ユーザー名:admin
パスワード:password
以下の画面が表示されると正常にログインできました。
AWXのバージョンは「!」ボタンをクリックすることで確認できます。
お疲れ様でした!以上で、CentOS7環境にAnsible AWXのインストールを終わります。
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