Vagrant&VirtualBoxを使用して、Windows11上にCentOS環境を構築する方法を解説します。
環境
CentOS環境を構築する環境になります。
作業は、PowerShellを使用して進めていきます。
- Windows 11 Pro (21H2)
- VirtualBox (7.0)
- Vagrant(2.3.4)
Windowsに、VirtualBoxやVagrantをインストールする方法は以下を参考にして下さい。
CentOSのインストール
Vagrantを使用して、CentOSのインストールを行います。
Vagrantの初期化
ここでは、Vagrantの初期化を行います。
まず、作業用のフォルダを作成します。
PowerShellを起動し、下記のコマンドを実行します。
今回は「C:\VM」に「Vagrant」を作成しました。
*ここで作成するフォルダ名は任意です。
PS C:\VM> mkdir Vagrant
カレントディレクトリを先ほど作成したフォルダに変更し、Vagrantの初期化を行います。
PS C:\VM\Vagrant> cd C:\VM\Vagrant PS C:\VM\Vagrant> vagrant init A `Vagrantfile` has been placed in this directory. You are now ready to `vagrant up` your first virtual environment! Please read the comments in the Vagrantfile as well as documentation on `vagrantup.com` for more information on using Vagrant.
コマンドの実行後、フォルダ内に「Vagrantfile」が作成されていれば、初期化は完了です。
PS C:\VM\Vagrant> Get-ChildItem | ForEach-Object {$_.Name} Vagrantfile
vagrantfileの修正
ここでは、前項で作成した「vagrantfile」を修正します。
まず、vagrantfileを開き、元から記述されている内容は全て削除します。
次に、下記の内容を全てコピペして下さい。
Vagrant.configure("2") do |config|
config.vm.box = "centos/7"
config.vm.network :private_network, ip: "192.168.66.101"
config.vm.provider "virtualbox" do |vb|
vb.name = "VG_CentOS_01"
vb.gui = false
vb.memory = "2048"
vb.cpus = 2
end
config.vm.box_check_update = false
config.ssh.private_key_path = "C:/VM/Vagrant/insecure_private_key"
config.ssh.insert_key = false
end
5行目の「vb.name」は、VirtualBoxの仮想マシン名なので、任意の名称に変更しても大丈夫です。
仮想マシンの作成と起動
前項で作成したvagrantfileを元に、仮想マシンの作成と起動を行います。
実行するコマンドは「vagrant up」だけです。
コマンドの実行後、ターミナルに色々出力されますが、
これは、VagrantがCentOSのデータをダウンロードし、インストールを行っています。
PS C:\VM\Vagrant> vagrant up
特に「success」などは表示されず、ターミナルが操作出来るようになれば、起動しているようです。
以上で、仮想マシンの作成と起動は完了となります。
Vagrantの基本操作
ここでは、Vagrantを使用して、仮想マシンを操作する方法を説明します。
仮想マシンへの接続
Vagrant経由で仮想マシンにログインします。
下記のように「vagrant ssh」コマンドを実行することで、仮想マシンに接続することが出来ます。
C:\VM\Vagrant>vagrant ssh Last login: Sat Dec 31 22:19:37 2022 from 192.168.123.123 [vagrant@localhost ~]$
TeraTermで仮想マシンに接続する
ここでは、TeraTermから仮想マシンに接続する方法を説明します。
まず、TeraTermを起動し、接続情報を入力して「OK」ボタンをクリックします。
*初回接続時は、フィンガープリントの登録確認が表示される場合があるので「Continue」をクリックします。
- Host:仮想マシンのIPアドレス
- Port:22
- Service:SSH(SSH2)
次に、ログイン情報を入力して「OK」をクリックします。
- User name:ログインユーザー名(vagrantなど)
- Passphrase:ログインユーザーに対応したパスワード
下記のように表示されれば、接続は完了となります。
WinSCPで仮想マシンに接続する
ここでは、FTPクライアントのWinSCPから仮想マシンに接続する方法を説明します。
まずは、WinSCPを起動し、接続情報を入力していきます。
- 転送プロトコル:SFTP
- ホスト名:仮想マシンのIPアドレス
- ポート番号:22
- ユーザ名:ログインユーザー名(vagrantなど)
- パスワード:ログインユーザーに対応したパスワード
このままログインしても認証エラーが発生するので、追加で設定を行う必要があります。
まずは「設定」ボタンをクリックします。
左側のメニューより「SSH > 認証」を選択し、
右側の画面から「認証条件」にある「秘密鍵」の「…」をクリックします。
ファイルを選択するダイアログが表示されるので「insecure_private_key」を選択します。
「insecure_private_key」を選択すると、PuTTY形式に変換するかというダイアログが表示されるので「OK」をクリックします。
保存先を確認する画面が表示されるので、そのまま「はい」をクリックします。
保存が完了したというダイアログが表示されるので「OK」をクリックします。
その後、設定画面に戻るので「OK」をクリックします。
設定は以上なので「ログイン」をクリックし、接続出来れば作業は完了となります。
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