【レンタルサーバー】vCPU/メモリリソース保障って何?初心者にも分かりやすく解説!


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レンタルサーバー

前回、こちらの記事でレンタルーサーバーサービスの「Xserver」をご紹介しました!

そもそもレンタルサーバーって何?って方はこちら↓の記事をご覧ください!

はじめに

本記事ではXserverやConoHa WINGなどのレンタルーサーバーサービスで
よく目にする”vCPU / メモリリソース保証”について、初心者でも分かりやすく解説します。

vCPUとは?

まず、vCPUとは【virtual CPU】の略称で仮想CPUのことを指します。

仮想CPUとは?
仮想化されたコンピュータ上で動作するソフトウェアから見て、コンピュータのCPU(中央処理装置)として振る舞うもの。物理CPUを構成する資源を分配して構成する。

出典:e-Words

これをもう少し理解しやすいように訳すと
“物理的なCPUの能力を分割し、仮想マシンのCPUとして構成したもの”を指します。

仮想マシン上で起動されたOSやアプリケーションからは普通のCPUに見えています。
仮想マシンは1台以上の仮想CPUを持っており、複数のCPUで並列処理も可能です。

今回はあくまでレンタルサーバー会社各社が提供しているサービスの
”vCPU / メモリリソース保証”についての解説なのでこれ以上の説明は割愛します。

本記事でvCPUやメモリリソースについて詳しく解説を行っても
良いのですが、vCPU/メモリリソース保障とは何なのか?という疑問からこの記事に
たどり着いた初心者の方にここで解説をしてしまうと本来お伝えしたい
「レンタルサーバーにおけるvCPU/メモリリソース保障」が伝わり辛く
なってしまう為、今回は「そんなものか~」くらいに留めて置いて頂けると助かります。

どうしても気になる!という方は以下の出典元をご覧ください。

出典:e-Words

vCPU/メモリリソース保障とは

エックスサーバー社が2021年10月に業界で初めて導入した機能です。
どういったサービス内容なのかというと

サーバーのCPUやメモリといったリソースが一定数確約されるサービスです。

これがどういうことかというと、

他の回線が負荷やトラブルなど何らかの影響を受けていたとしても
Xserverではそれらに影響されること無くCPU及びメモリのリソースが保障される為、
他ユーザーの影響を受けずに、安定的なサーバー速度を提供できます。

といった内容のサービスなんです。
これだけ聞くととても魅力的なサービスだとは思いませんか?
実際、多くの方がXserverの魅力として紹介していますし、このサービスに
惹かれて契約されている方も少なくないと思います。

実際、こちらの記事で紹介しましたが、下位プランのスタンダードプランですら
vCPU:6コアメモリ:8GBもの保障がされるとの事なんですよね。
これほどあればブログの運営程度であれば一切の影響を受けずに利用できる上に
お釣りがくるほど余ります。(ブログ程度なら1GBもあれば上等です。)

ですが、「うまい話には裏がある」なんて語があるくらいです。
著者はこのサービスに対して懐疑的な印象を持っているのです。

サービスの否定をしているわけではありません、予めご理解ください

本当にその料金でリソース保障ができるのか?

Xserverでは36ヶ月契約の場合、キャンペーン無しの状態で申し込むと
月額990円という料金で利用する事が出来ます。

ここで少し疑問なのが
「本当にこんな料金でリソース保障ができるのか」
といった点なんです。

リソースが割り当てられるのはもちろん自分だけではありません。
サービスを利用する全ての人に平等に割り与えられています。
この、“リソースの割り当て”を行う際に重要になってくるのが”オーバーコミット”という機能です。

オーバーコミットとは

オーバーコミットとはものすごく簡単に言うと以下の通りになります。

仮想マシンに対してリソースを割り当てる際、基盤となる物理マシン(親機)の上限を超えた割り当てを行うこと。

これは
ユーザーに割り当てるリソースサーバーに搭載されているリソース
といった状態になっているのがオーバーコミットしている状態になります。

元のサーバーに搭載されているメモリが16GBだったとします。
これを二人で8GBずつ分ければ前述したメモリリソース保障の8GBはしっかりと保障されています。

では、これを四人で8GBずつ分けようとした場合、元のサーバーには16GBしか
搭載されていない為
8GBずつ分けることはできません。

初心者の方に理解してもらう為に上記のように解説していますが
実際は4人で分け与える事は“可能”で下記のような状態をオーバーコミットというんです。

少し踏み込んで解説すると

物理的なCPUやメモリ、ストレージなどを分割したように見立てた“仮想ハードウェア”(ここではvCPU/メモリを指します)付与しますが、その際に「最大でどれくらい使わせるか」の割り当て、つまり”割り当て量”を指定します。
その後、仮想マシン(レンタルサーバー)が稼働して実際に使うリソース(実使用量)は、

実はその割り当て量(上の例では8GB)よりもずっと少ない量で済むことが大半なんです。
実使用量の合計が物理マシン(元のサーバー)のリソース上限(上の例では16GB)近くに達しない限り、
この仮想環境を稼働させること自体は問題なくできますので、割り当て量の合計については物理マシン(元のサーバー)の

リソース上限を超えて指定することを許可してしまおう、という方式がオーバーコミットです。

オーバーコミットをする事で物理マシンのリソースの使用効率を高める効果が期待されると言われています。

なので”全ての人に仮想メモリとして8GBを保障し、他の人の影響を受けずに利用ができる”
いった認識は間違いで、“各々に8GBの仮想メモリは割り当てられているがメモリ使用量が
少ない量で済んでいるから問題なく動いている”
という認識が近いと思います。

なので、割り当てられている四人のうち二人が本当に8GBずつメモリを使用している状況を
仮定すると物理マシンのリソース上限(16GB)に達している為、速度低下などの
パフォーマンス低下が起こらないとは言い切れない
のです。

これが「オーバーコミット」という状態です。

インターネット回線に置き換えてみよう!

結果、先ほど解説したオーバーコミットってなんなの?と思われた方のために
普段皆さんが利用されているインターネットの回線に例えてみましょう。

インターネット回線には「帯域確保型」と「ベストエフォート型」なんてものが存在し、
帯域確保型には専用線を用いて、限りなく契約内容に近い通信速度が出続けますが
利用料金は高額なものが多いです。

  • 高いセキュリティ性能を必要とする場合
    金融機関、ネット証券会社やECサイトの運営など、口座情報、クレジット情報などの重要な個人情報を拠点間でやりとりする必要がある場合
  • 容量の大きなデータを安定して送受信する場合
    データセンター間の通信や、Webサイト上でのライブ配信など、大容量のデータを送受信する場合
  • その他の起因によって停止させることが許されない物
    警察・消防や電力会社など、停止させることが許されない業務を行うような場合

上記のようなケースでは帯域確保型の回線を利用する事が多いです。
そして、我々が普段、自宅でPCを使ったりWiFiを利用したりする為に契約している回線は
最大通信速度が1Gbpsのベストエフォート型(最近は2Gbpsなんてのもありますね)だったりします。
これは同じ大元の回線を契約者で分け合って利用する為、回線の混み具合によって
通信速度は速くなったり遅くなったりしますが、比較的お手頃な価格で利用できます。

レンタルサーバーのリソース割り当ても同じで、

仮にオーバーコミットしていないならば「各々にリソースを保証」していますが、
オーバーコミットしているならば「ベストエフォート型」と言えるのではないでしょうか。

ここまで説明して勘の良い方はお気づきになられたかも知れませんが
この“vCPU/メモリリソース保障”というサービス、公式にも
他ユーザーの影響を受けないといった記載があることからも
インターネット回線で例えると専用線を用いた帯域確保型であるような印象をうけませんか?

他社と比較してみました!

その他のレンタルサーバー会社のサービスを見てみると、
同様のサービス(各ユーザーへvCPU/リソースの割り当て)を共用サーバーで提供している物に
「リソース保証」という表現を使っているところはほとんどありませんでした。
同様のサービスを提供している会社がたくさんあるにも関わらずその表現を使用している所が
少ない理由は「仮にオーバーコミットしているならば「保証」とは言えない」
からでは無いかと思います。
そんな中前回こちらでご紹介した競合他社のConoHa WINGでは

確かにオーバーコミットをしていないと明記し「リソース保証」を謳っています。
ConoHa WINGには複数のプランが存在しオーバーコミット無しと最初から
明記されており他のプランに比べて利用料金が高いリザーブドプランというものがあります。

画像出典:ConoHa WING公式サイト

その他の月額利用料が安いプランでは料金比較表下部の注意書きに
以下のような注意書きがされていますので十中八九オーバーコミットされているのだと思います。
(逆にそうでないとリザーブドプランの存在意義がない為)

画像出典:ConoHa WING公式サイト

話を戻しますが、XserverのスタンダードプランはConoHa WINGのベーシックプランと
料金、割り当てvCPU/メモリ数が酷似しているんですね。

ここで、まともな判断力や思考を持っていればオーバーコミットしている
ConoHa WINGとほとんど変わらない料金のプランでオーバーコミット無しのプランが
提供できるのだろうかと言う疑問を抱き始めるのではないでしょうか?
オーバーコミット無しのリザーブドプラン比べても破格の料金だと言えます。

ここで注意して頂きたいのがXserverがオーバーコミットしていると決め付けているわけではないと言う点です。
そもそもオーバーコミットする事が悪いことではありませんので勘違いしないように!

エックスサーバー社でもリザーブドプランの提供が開始

これらの疑問の真相を裏付けるかのようにConoHa WINGと同様のリザーブドプラン
「シン・レンタルサーバー」をエックスサーバー社が提供を開始したのです。

ここで勘の言い方はお気づきになるかもしれませんが、
「Xserver」と「シン・レンタルサーバー」どちらも同じ会社が運営しており
どちらもリソース保障が売りのサービスなのに料金が倍以上違っているんです。
同じ会社が運営しているサービスでどちらもリソース保障されているという前提なら
「シン・レンタルサーバー」の存在意義がいまいちわかりませんよね?

ちなみに、シン・レンタルサーバー公式HPではリザーブド以外のプランでは
「リソース保障」ではなく「リソース確保」という文言が使われるようになりました。

著者が懐疑的な印象を抱いているのはこれらの矛盾点があるからなんです。

オーバーコミットは悪いことではない?

上記でもご説明したように、オーバーコミット自体は決して悪いことではありません
オーバーコミットをする事で物理サーバーのリソースを最大限有効活用することができますし
我々がサイトを運営する為に必要不可欠なサーバーをサポート込みで
魅力的な価格で提供してもらえるのもオーバーコミットのおかけです。

著者は少しサービスの提供方法に疑問を抱いているだけで実際には
Xserverを個人的にも利用しており、今までに速度や安定性に問題を感じたことは一度もありません。
サポートも手厚くレンタルサーバーサービスとしてすばらしい物だと思います。

さいごに

ここまで「Xserver」のvCPU/リソース保障についてお話してきましたが
私が本記事でお伝えしたかった事、それは
「他社には無いからとvCPU/リソース保障だけを見てレンタルサーバーを選ぶのはオススメしない」
という事です。
決してXserverを否定する為の記事では無いと言う事をご理解ください。
(何度も言いますが著者はXserverを利用しています)

各社様々なキャンペーン、プランを展開しておりメリットデメリットは
サービスによって様々です。
予算、やりたいこと、利用しやすさなどその他を総合的に比較していけば
もっと自分に合ったサーバー会社を見つけることが出来るかもしれません。
全てを鵜呑みにはせず、自分に合ったレンタルサーバーを見つけてみましょう!


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