Excel関数には計算・集計・文字列操作・時間管理など、様々な機能を持った関数が存在します。
そんな中で、今回はVLOOKUP関数という引数の範囲を縦方向に検索し、検索範囲と
一致した行から列番号で指定した列の値を抽出する機能がある関数をご紹介します。
これだけでは理解し辛いと思いますので例として使用方法を交えながら2パターンほど解説したいと思います。
特に業務などで使用する機会が多そうなものとして、商品や部品リストの型番をもとに商品名を
表示させる場合などに使用します。
まず、型番から検索をかけた値を表示させたいセル(画像では[E3]のセル)に
[=VLOOKUP(D3,A3:B7,2,FALSE)]を入力します。
型番を入力の列のセルが空白の場合は[#N/A]と[E3]のセルに表示されますが問題ありません。
先ほどの関数[=VLOOKUP(D3,A3:B7,2,FALSE)]を入力し、型番を入力するセル(画像では[D3])に
商品リスト内の型番を任意に入力すると、商品名が自動で表示されていますね。
ただ関数をこの通りに入力してもいまいち理解が出来ない方もいると思います。
しっかりと理解していなければマスターしたとは言えませんので噛み砕きながら解説します。
- =VLOOKUP(D3,A3:B7,2,FALSE)
そもそも上記の関数の機能的な意味は
検索値[D3](8008-1456)を検索方法(FALSE、完全一致検索)に従って、範囲[A3~B7]の左端列で
検索し、一致する行の列番号[2又はB列]にある値を抽出する。
という意味合いがあります。
これでもExcel初心者の方では???となってしまうかもしれません。
今回は完全に理解してもらう為に、もう少し分かりやすく説明します。
上記の機能的意味合いは要約すると、カタログ商品リストからセル[D3]と同じ型番(8008-1456)を
検索し、一致する”行“の2列目にある商品名(ハンガーラック)を抽出するということです。
検索方法に[FALSE]を指定すると、検索する値に”完全一致”する値のみが表示されます。
ここまで、VLOOKUP関数の基本的な使い方をご紹介しましたが、VLOOKUP関数には
検索方法を指定する事で、近似値[TRUE]を含めた検索をする事も可能になるといったポイントがあります。
これがどういう事かと言うと、荷物の重量から該当する重量区分の送料を検索するといった表などに
使用できるということです。
まず、先ほど同じように重量から検索をかけた値を表示させたいセル(画像では[G3]のセル)に
[=VLOOKUP(F3,A3:D6,4,TRUE)]を入力します。
送料計算の列のセルが空白の場合は[#N/A]と[G3]のセルに表示されますが問題ありません。
先ほどの関数[=VLOOKUP(F3,A3:D6,4,TRUE)]を入力し、重量を入力するセル(画像では[F3])に
送料早見表の重量を任意に入力すると、送料が自動で表示されていますね。
ここで1つ覚えておかなければならないことが
検索方法に[TRUE]を指定するかこの引数を省略すると近似値(検索値"未満"で最も大きな数字)が検索されます。
この時、範囲の左端のデータを、"昇順"に並べ変えておく必要があります。
※ひらがなやカタカナ、漢字などの文字列の場合はふりがな順ではなく、"文字コード"の"昇順"に並べ替える。
エクセルの場合、[並べ替え]機能で[ふりがなを使わない]を選択すると文字コード順に並べ替えることが出来ます。
以上の注意点を覚えておきましょう。
検索方法を(FALSE、完全一致検索)及び(TRUE、近似値を含めた検索)と使用目的によって
使い分けるだけで様々な用途の表を自動化することが出来ます。
このあたりの関数はしっかりと理解できている人も実は多くなく、業務でこれらの関数を
使用できればかなり業務効率化が図れる為、是非マスターしましょう!
以上でVLOOKUP関数の解説を終わります。
コメント