Linuxで、alias(エイリアス)を設定、解除する方法を解説します。
aliasとは?
Linux環境では、様々なコマンドやそのオプションを組み合わせて実行することが出来ますが、長いコマンドや使用頻度の低いコマンドは覚えてられないですよね。
そのような場合に「alias」を使用することで、別のコマンドに置き換えることが出来ます。
(つまり、既存のコマンドの組み合わせて、別のコマンドを作成することが出来ます)
aliasを一時的に設定する
ここでは、一時的にaliasを設定する方法について説明します。
aliasを一時的に設定した場合、マシンを再起動したりシャットダウンすると設定が解除されるので注意が必要です。
ここでは、よくある設定方法ですが、「ls」コマンドを「ls -al」となるように設定してみます。
まず、設定前のlsコマンドを見てみます。
[root@STKPUB002 ~]# ls /home/data/ dir1 dir2 dir3 file1.txt file2.txt file3.txt
次に、lsコマンドが、「ls -al」となるように、aliasを設定してみます。
下記のように「alias コマンド名=’登録したいコマンド’」という形式で入力します。
[root@STKPUB002 ~]# alias ls='ls -al'
では、再度、lsコマンドを実行してみます。
aliasの設定前後で、コマンドの出力結果が変わり、aliasが正しく設定されていることが分かります。
[root@STKPUB002 ~]# ls /home/data/ 合計 4 drwxr-xr-x. 5 syutaku syutaku 93 3月 31 23:58 . drwxr-xr-x. 10 root root 119 3月 31 23:55 .. drwxr-xr-x. 2 syutaku syutaku 6 3月 31 23:56 dir1 drwxr-xr-x. 2 syutaku syutaku 6 3月 31 23:56 dir2 drwxr-xr-x. 2 syutaku syutaku 6 3月 31 23:56 dir3 -rw-r--r--. 1 syutaku syutaku 81 3月 31 23:58 file1.txt -rw-r--r--. 1 syutaku syutaku 0 3月 31 23:56 file2.txt -rw-r--r--. 1 syutaku syutaku 0 3月 31 23:56 file3.txt
aliasを恒久的に設定する
ここでは、恒久的にaliasを設定する方法について説明します。
下記は設定する流れです。
① .bashrcファイルの修正
② .bash_profileファイルの修正
③ 設定の反映
④ 動作確認
① .bashrcファイルの修正
ここでは「.bashrc」ファイルの修正を行います。
まずは、ホームディレクトリに移動し、ファイルがあるかを確認します。
(ファイルが無い場合は、「touch .bashrc」で作成して下さい)
[root@STKPUB002 ~]# cd ~ [root@STKPUB002 ~]# ls -al .bashrc -rw-r--r--. 1 root root 429 2月 11 2022 .bashrc
では、viコマンドでファイルを修正していきます。
[root@STKPUB002 ~]# vi .bashrc
.bashrcファイルの最後に、下記を追記します。
alias ls='ls -al'
.bashrcファイルの修正は以上です。
② .bash_profileファイルの修正
ここでは、viコマンドを使用して「.bash_profile」の修正を行います。
[root@STKPUB002 ~]# vi .bash_profile
以下の内容を記述します。(元から記述されている場合は、修正は不要です)
if [ -f ~/.bashrc ]; then . ~/.bashrc fi
.bash_profileファイルの修正は以上です。
③ 設定の反映
ここでは、sourceコマンドで設定の反映を行います。
下記のように「source 設定ファイル」を実行します。
(このコマンドを修正した設定ファイルのみに実行して下さい)
[root@STKPUB002 ~]# source .bashrc [root@STKPUB002 ~]# source .bash_profile
設定の反映は以上となります。
④ 動作確認
ここでは、aliasが正しく設定されているかを確認します。
以下のように、「ls」コマンドを実行し、「ls -al」コマンドと同じ結果が出力されれば、aliasは正しく設定されています。
[root@STKPUB002 ~]# ls /home/data/ 合計 4 drwxr-xr-x. 5 syutaku syutaku 93 3月 31 23:58 . drwxr-xr-x. 10 root root 119 3月 31 23:55 .. drwxr-xr-x. 2 syutaku syutaku 6 3月 31 23:56 dir1 drwxr-xr-x. 2 syutaku syutaku 6 3月 31 23:56 dir2 drwxr-xr-x. 2 syutaku syutaku 6 3月 31 23:56 dir3 -rw-r--r--. 1 syutaku syutaku 81 3月 31 23:58 file1.txt -rw-r--r--. 1 syutaku syutaku 0 3月 31 23:56 file2.txt -rw-r--r--. 1 syutaku syutaku 0 3月 31 23:56 file3.txt
動作確認は以上です。
aliasの設定を解除する
ここでは、aliasの設定を解除する方法を説明します。
まず、viコマンドを使用して「.bashrc」を修正します。
[root@STKPUB002 ~]# vi .bashrc
aliasを解除したいコマンドが記述されている行を消します。
ここでは、下記の「ls」コマンドの設定を消したいと思います。
alias ls='ls -al'
ファイルの修正後は、sourceコマンドで設定の適用を行います。
その後、unaliasコマンドを使用します。
[root@STKPUB002 ~]# source .bashrc [root@STKPUB002 ~]# unalias ls
では、aliasが解除されたか確認しましょう。
lsコマンドを実行し、「ls -al」コマンドの実行結果が出力されないようになれば、設定解除は成功です。
[root@STKPUB002 ~]# ls /home/data/ dir1 dir2 dir3 file1.txt file2.txt file3.txt
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